ChatGPTのイベント連動タスクとは?Gmail・Slack・GitHubの更新を起点に自動化する方法

メール・Slackで動くイベント連動タスクの解説 AIツール活用
AIツール活用GAS・API・自動化

「重要な問い合わせメールが届いたら教えてほしい」

「Slackに障害報告が投稿されたら、確認事項を整理してほしい」

こうした業務は、毎朝9時に動く定時タスクよりも、出来事が起きた時点で動く仕組みの方が合っています。ChatGPTのイベント連動タスクは、対応するGmail・Slack・GitHubの更新をきっかけに、Workで決めた処理を実行する機能です。

ただし、最初からメール送信やデータ更新まで自動化するのはおすすめしません。まずは「見つける・整理する・通知する」に限定し、人が確認してから次へ進む設計にすると、誤作動の影響を抑えやすくなります。

この記事では、AI初心者でも設定内容を確認できるよう、イベント連動タスクを3つの部品に分けて説明します。

イベント連動タスクと定時タスクの違い

定時タスクとイベント連動タスクの違いを示す図

定時タスクは「毎週月曜の9時」「毎日夕方」のように、時間を起点に動きます。一方、イベント連動タスクは「新しいメールが届いた」「指定チャンネルに投稿された」「プルリクエストに動きがあった」といった変化を起点にします。

種類 起点 向いている業務
定時タスク 日時・曜日 週報、定例チェック、毎朝の情報収集
監視タスク 条件の変化 価格、空き状況、更新有無の確認
イベント連動タスク Gmail・Slack・GitHubの対応イベント 問い合わせ整理、社内投稿の要約、PR更新の通知

イベント連動タスクはWorkで利用し、対象プランやワークスペース設定によって利用可否が変わります。FreeとGoでは作成できません。管理されたワークスペースでは、管理者による機能・アプリの許可も必要になる場合があります。

設定はTrigger・Condition・Promptに分ける

Trigger・Condition・Promptの3段階を示す図

設定内容は、次の3つを混ぜずに考えると整理しやすくなります。

1.
Trigger:何が起きたら確認するか

  • Gmailに新着メールが届いた
  • Slackの指定チャンネルに新しい投稿があった
  • GitHubの対象リポジトリでプルリクエストに動きがあった

Triggerは入口です。ここでは対象を広げすぎず、監視するアカウント、チャンネル、リポジトリを限定します。Slackでは監視対象チャンネルにChatGPTを追加する必要があります。

2.
Condition:どの場合だけ処理するか

  • 件名に「資料請求」を含む
  • 送信元が指定ドメイン
  • 投稿に「障害」「停止」「エラー」のいずれかを含む
  • 指定ラベルのプルリクエストだけを対象にする

Conditionがないと、関係のない更新まで拾い、通知が増えます。最初は条件を狭くし、取りこぼしを確認しながら広げます。

3.
Prompt:見つけた後に何をするか

  • 本文から会社名、問い合わせ種別、希望時期を抽出する
  • 事実と未確認事項を分けて要約する
  • 担当者が確認すべき項目を箇条書きにする
  • 返信文は送信せず、下書きだけ作る

「送る」「更新する」など外部状態を変える処理は、承認が必要になり、タスクが一時停止する場合があります。初回は結果の整理までにし、担当者が妥当性を確認できる形にします。

Gmailで問い合わせメールを整理する例

複数の情報を集約して人が確認する流れを示す図

CRM担当者なら、次のような設計から始められます。

Trigger:
Gmailに新しいメールが届いたとき

Condition:
件名に「資料請求」または「お問い合わせ」を含む

Prompt:
本文から次の項目を抽出してください。
・会社名
・氏名
・問い合わせ種別
・希望時期
・担当者が追加確認すべき点

推測で空欄を埋めず、書かれていない項目は「未記載」としてください。
返信や外部システムへの登録は行わず、確認用の要約だけを作成してください。

個人情報を扱うため、社内ルール、接続権限、結果の保存先を先に確認します。メール本文をタスク名へ入れる必要はありません。

Slackで顧客の声を週報候補にする例

Slackでは、問い合わせ共有チャンネルなどの投稿を起点にできます。

Trigger:
指定したSlackチャンネルに新しい投稿があったとき

Condition:
投稿に「要望」「不具合」「解約理由」のいずれかを含む

Prompt:
投稿内容を、事実・顧客要望・担当者の仮説に分けて整理してください。
元投稿にない原因は断定しないでください。
外部送信やチャンネルへの投稿はせず、確認用メモを作成してください。

同じ話題が連続して投稿される場合は、1件ごとに通知するより、一定期間の候補をまとめる方が運用しやすいことがあります。実行回数には上限があるため、頻度の高いチャンネルを無条件で監視しないことも重要です。

GitHubは非エンジニアにも使える

GitHubのイベント連動は、コードを書く人だけの機能ではありません。マーケティング担当者でも、Webサイト改修のプルリクエストについて、次の確認メモを作れます。

  • ページ名と変更目的
  • 文言や計測タグへの影響候補
  • 公開前に担当者が見るべき点
  • 未確認の項目

ただし、コードの安全性や動作を要約だけで保証することはできません。公開判断はレビューと検証を経て行います。

作成前のチェックリスト

  1. SettingsのAppsで対象アプリを接続できるか確認する
  2. Workで対象イベントと処理内容を説明する
  3. Trigger・Condition・Promptを別々に読み直す
  4. 外部送信・更新が含まれていないか確認する
  5. 必要な認可だけを与える
  6. Scheduledで作成後のタスクを確認する
  7. 最初の数件は人が結果を照合する

共有時はタスク名にも注意する

タスクを共有すると、受け取った人は自分の権限と接続アプリで別のコピーを作成します。共有リンクには作成者名、過去のチャット、メモリ、添付ファイル、接続アプリのデータや認証情報は含まれません。

一方、タスクのタイトルや指示は共有相手から見えます。顧客名、口座情報、パスワードなどをタイトルや指示へ書かない運用が必要です。

期待できる結果

イベント連動タスクで減らしやすいのは、「更新に気づく」「必要箇所を拾う」「確認用に並べる」という作業です。判断、返信、登録、公開までを一度に任せるのではなく、まず情報整理の前段を小さく自動化します。

定時処理より早く気づけることが利点ですが、通知が多すぎれば逆効果です。Triggerを狭くし、Conditionで対象を絞り、Promptで禁止事項まで明記する。この3段階が運用の土台になります。

注意点

  • 本記事は2026年8月29日時点の公式仕様に基づき、実アカウントでの作成・実行は検証していません。
  • 対応イベント、プラン、実行上限、管理者設定は変更される場合があります。
  • プロジェクト内で作成したタスクは、プロジェクトにアップロードしたファイルへアクセスできません。
  • 承認が必要な外部操作を含むと、タスクが停止して確認を待つ場合があります。
  • 顧客情報や社内情報を扱う前に、自社の利用規程とアプリ権限を確認してください。

次のアクション

まずは「指定件名のメールを見つけ、未記載項目を補完せず、確認用に要約する」タスクを1つ試します。返信やCRM登録は含めず、10件程度の結果を人が照合してから対象範囲を広げてください。

タイトルとURLをコピーしました